私が毎月発行しているメルマガ
「突撃!ハウスメーカーレポート」で、
一条工務店を特集して配信しました。
前回、一条工務店を取材したのは3年ほど前。
その時、取材で得た情報は
弊社サイト内の「ハウスメーカー比較(評判と坪単価)」に
掲載していました。
しかし、最近になってその掲載内容に対し、
似たような内容のメールが、いくつか届きました。
その内容は総じてこのようなものでした。
「一条工務店の掲載内容が事実と違っている。
一条工務店について、実際よりも良く書き過ぎている」
中には、掲載内容を信じて、
実際に一条工務店で家を建ててしまった‥‥
と訴える人もいました。
そこで、改めて一条工務店を取材した訳ですが、
色々と調べている中で、
これはチョッと‥‥と思う事を見つけました。
それが平成17年の名古屋地裁での裁判例です。
これを見て、皆さんはどのように思われますか?
→ 一条工務店の法人税更正処分等取消請求事件
この裁判例を要約すると、
一条工務店のグループ会社が住宅経営のノウハウを
シンガポールのHRD社に譲渡し、
一条工務店と一条工務店のフランチャイズ各社が
HRD社に対しノウハウ使用料として
売上高に対する一定割合のロイヤリティーを支払っているとのことです。
ところが、このシンガポールのHRD社は
一条工務店の創業者の長男が株式の99.99%を保有しています。
つまりこういう事です。
日本の法人税は40%ですが、シンガポールは17%。
また、HRD社はフィリピンのカビテ市にも工場があり
そこは経済特区なので無税。
一条工務店は日本での売上を
税率の低い海外のHRD社へロイヤリティーと称して不当に移し、
税金逃れをしているのではないか‥‥。
そこで、課税庁は
HRD社へのロイヤリティーが実態を伴わない仮装のものとして、
処分しようとしました。
しかし、一条工務店は腕利きとして有名な弁護士を集め、
課税庁を訴え裁判に持ち込んだようです。
結局、裁判所は
ロイヤリティー支払いの契約は実態があると判断し、
課税処分はくつがえされました。
裁判では確かに一条工務店が勝ちましたが、
名古屋地裁の裁判例を見ると「これはちょっと‥‥?」
と感じずにはいられません。
この事実を
今、一条工務店で働いている従業員のほとんどは
知らないのではないでしょか。
一条工務店はこうした脱税とも受け取れる税金対策もあって、
恐ろしく儲かっているようです。
ところが、一条工務店の従業員は
本当に可愛そうなくらい、わずかな給料しかもらっていません。
参照:→ハウスメーカーランキング
一条工務店の社員は他のハウスメーカーの社員と比べ
献身的に働いているのではないかと、私の眼には映りますし、
会社も儲かっている‥‥。
それなのに、全く社員には還元されていません。
それに、一条工務店で家を建てると
日本の景気はドンドン悪くなってしまいます。
確かに、一条工務店の家はコスパが高いと思います。
それは評価できます。
施主も価格の割にグレードの高い家が建てられたと喜ぶかも知れません。
しかし、施主が支払った何千万円もの出資は
その多くが外国に流れ、日本国内には残らず、
一条工務店が儲かるだけで、日本の経済には全く貢献しません。
上場している他のハウスメーカーではこんな事をしていませんし、
少なくとも、施主が支払ったお金はほとんど国内に残りますので、
日本の経済には充分貢献してくれます。
※施主は良いと思ったものにお金を払うのは当然です。
施主に非はありません。
私も会社を運営する者の一人として
いつも近江商人の「三方よし」を意識して仕事をしています。
「三方よし」=「売り手よし、買い手よし、世間よし」
売る人と買う人が良いのは当たり前。
それだけではなく、その行為によって
従業員も恩恵を受け、
さらに世の中にも恩恵が与えられ、
世間から必要とされる存在になることが
企業として最大の意義だと思います。
最近、「もしドラ」で脚光を浴びているピーター・F・ドラッカーも
近江商人と同じことを言っています。
当然、弊社は毎年、事業で得た利益の中から
(少ない利益ではありますが‥)しっかり税金を納めています。
官僚の無駄遣いなどが取りざたされていますが、
それでも、税金によって、日本人の皆が生活を営めていける訳ですし、
税金をしっかり納めることが、企業の最も基本的な意義です。
その最も基本的な企業としての存在意義を果たしていないというのはいかがなものでしょうか。
東日本大震災の復興に充てる財源として、
予定していた法人税の5%引き下げが見送られることになります。
弊社としては5%の引き下げを非常に楽しみにしていました。
でも、その5%をぜひ復興のために役立てて欲しいと思います。
ところが、一条工務店にとっては
そんな話はまったく関係のない話ですね。
儲けの多くを海外に移しているので、
もともと日本に納める税金は少ないですからね。
すでに一条工務店を改めて取材した記事は
弊社サイトの「一条工務店の評判」の中に掲載しています。
しかし、このブログに書いた事は
個を批判する内容でもあるので載せていません。
これはあくまでも、私個人の一条工務店に対しての感想ですので、
個人的なブログでの記載とさせてもらいました。
こちらの記事を読ませていただきましたが、少し偏った印象を受けたのでコメントさせてください。
一条工務店で家を建てたら日本の景気が悪くなると本気で思うなら、その辺りの根拠を詳しく示して頂きたいです。
しかしながら内容はとても興味深いです。
一条の続編やセキスイ2社・ダイワなどの裏話記事も期待しています。
また、HM各社新商品も出ていますので再評価の記事も期待しています。
一条工務店の売り上げは、殆どがTAXヘブンと言われる、シンガポールに流れているって事でしょ。
この「脱税」の資料見れば明らかでしょう。
少なくとも、この企業の経営陣はお金溜め込むことしか考えてないんでしょうね。
日本人なんでしょうか?
だとしたら、完全に「非国民」ですよね。
普通の大手の会社経営者なら、なんとか日本を良くしようとか、社会に貢献しようとか、考えてると思います。
現在円高や法人税の高さが関係する企業の海外移転の典型的な例かもしれ無いと感じました。
海外生産の品を買うのは家に限らず100円ショップの品物も同じことでしょう。
実際一条で私も建てることになりますが、なぜシンガポール製という事に気づかせていただいたのはここでした。とても為なります。
外国で納税するの反対!
のP17ページの裁判所判断について書き込みをしましたが、削除されたのでしょうか?
もう1度書いてみますね。
よくP17を熟読された上であらためて記事をご覧いただく事をお薦めします。
また、一条工務店の本社は東京ですから税金の納付は「日本」に行っているはずです。
HRD社が存在するということで一条工務店が仕入れなどをHRD社から仕入れるということで一部の売り上げはシンガポールに納税されているかもしれませんが、今の時代の大企業(トヨタなど)みても国内だけでやっていけている企業のほうが希少だとおもいます。
このブログを管理している
住まいづくりコンシェルジェの高田です。
皆さん、コメントありがとうございます。
ただ、一つだけお願いがあります。
他の方と意見が違うという事で書き込んでいただくのは結構なのですが、
他の方を非難するのはやめてください。
どうかよろしくお願いします。
私は工務店をやっているのですが、正直言って辛いです。親しい同業者は仕事が無いよりはましだという事で一条工務店の下請けをしているのですが、経営状態は火の車です。それもそのはずです。あまりにも単価が低すぎます。彼が先代から引き継いだ時には良い職人さんが沢山いたのに、今ではアルバイトのような人たちしかいません。そんな状況を見るにつけ、とてもこれで良いとは思えません。私には彼のように割り切る事はできません。トヨタがやっている事を良しとするなら、やっぱり、安ければ何でも良いってことなんでしょうね。
が、しかし現実はなかなか厳しいです。
ミサワさんはトヨタの資本を受け入れ、経営再建中みたいなもの、SXLさんはヤマダ電機の子会社化と各住宅メーカーも生き残りに必死です。
私の知人でも一条さんの大工さんをやっている方がいらっしゃいますが仕事が切れない、金払いは確実ということで、もっとひどい会社はたくさんあるとおっしゃられていました。
たしかに手間賃も高いほうが働く人にとってはよいにきまっていますが、日本国内で仕入れ、全て加工を行い、働く人の手間賃を高くとなればこの厳しい競争時代を生き残れないのも現実です。
とはいえ、昨年度の木造注文住宅分野では一条さんは大幅に順位を上げたようですのでもう少し働いている人に対して優しくしてもいいのでは?とはおもいますが・・・
http://www.polaris-hs.jp/house_make/a_defect.html
あまり詳しいことは知りませんが…
ハウスメーカー、税金に興味があり
読ませていただきました。
「税金を逃れている」
という考え方がマイナスなニュアンスなのではないでしょうか?
現に、私は日本の行政に不信感があります。
税金の無駄遣い など、聞き飽きるほど…
税金の使い方に納得いっていないから
極力税金を払いたくない
できることなら避けたいと思ってしまいます。
一条工務店は本社東京で税金を全く払っていないわけではないでしょう。
払うべき額が、海外で工場を持つことで
減っている というのではなく
払うべき額は日本に払っていて
とった措置が税金を発生させなかった
こう考えることもできるのではないでしょうか?
結局弁護士がどうであれ
裁判の判決で何もなかったのですから
一条で家を建てることを検討する、建てたことを
後悔する…じゃないけど
やめとけばよかった と考えるのは
いかがなものかと・・・
まぁ、これは一個人の未熟な考えですが。。。
長々と失礼しました。
大工工事が雑、営業においては時間さえ守れない。補修を請求すればできないの一点張り。
駐車した場所(庭と思われる)に釘が落ちていました。危ないと思ったので、後日、営業に拾わないのかと質問したことへの返答です。
「忙しくて拾えません。そこまでまわりません。そんな細かいところを気にしていたら、他のHMさんでも家は建てられませんよ。もっと総合的にみてください。」
翌日に見学予定だった現場も拾えないと言われました。
私は、大工に釘一本落とさず作業しろ!とかそういうことを言っているのではありません。
見学に来てくれる客のために、せめてその日くらい、客が立ち入りそうな場所の安全確認は無いのか?ということです。
万が一、釘が刺さり、痛い思いをしている客に向かって、「当社は忙しいので釘は拾えませんから、刺さっても仕方ないですね。」など、本人目の前にして言えるんでしょうか?
忙しいのはわかります。しかし、安全面に関しての言い訳は通用しないとおもいます。どんな職種でも。
一条の建物を考えておりましたが、客の身近な安全も守れない会社が、いったいどんな建物を建てるのか不安になりました。私個人、体験から感じたことをご報告させていただきます。
赤字だといって税金を納めない会社もあるなかで日本に税金を納めているのにHRDという会社があるがゆえに叩かれ、300億もの金額を民間企業が県に寄付する会社。
一方的な書かれ方をされているように見えますが真実はなんなのかなぁとおもいました。
ネットの世界って本当に玉石混交ですね。
300億円の寄付の話しに憤慨しています。
「そんな金があるんだったら、俺の家をなんとかしろ!」
と言っています。
結局、釣った魚には餌をやらないって事じゃないのでしょうか。
海外に生産拠点を作ったら、そこのメーカーの車は買わないんだろうね。
後、一条の社長や息子が金をもうけて
日本で豪遊してくれれば、日本の経済も良くなるんじゃない?笑
実にくだらない内容。
いい家が欲しいんであって国への貢献とか全く関係ありません。目的がなんであるか、よくよく思い出してください。
家を建てる事で国に貢献したいのですか?
私は親の仇であっても性能のいい家が買えるなら買います。
CMや評判は気にしません。住むのは私ですから。
私の業種は1棟あたりの単価が非常に少ない(10万以下)のでいろんなハウスメーカー、工務店の仕事をしています。
結論から言うと一条工務店の工賃は低すぎます。・・・こう言うと様々なご意見があると思いますので、実情を読んであなたなら一条工務店の経営姿勢について感じていただければ良いと思っています。
一条工務店は『この金額でしてください』という仕様書が来ます。それに同意して海外の工場に材料を発注しないといけません。
私の業界は一式いくらと言う考えはないので単価がはっきりしています。たとえば、工事金額5万円だったとします。ふつうなら材料代のみが3万円いかないので残りの2万円で人件費・設備費・ガソリン代などの経費が掛かります。これが一般の現状です。
しかし、一条工務店は材料代だけで4万円ちょっとありますので、残りの1万未満ですべての経費をまかわないといけません。それが移動に1時間かかる遠隔地でも同じ金額です。とても利益になりません。この前は材料代6500円かかるのに7000円の金額でした。普通の仕事より倍ぐらい時間と技術が必要な仕事がです。正直笑ってしまいました。
人の手が入って技術のともなう仕事は後々のことを考えて一所懸命取り組まなければならないと思います。それがプロであり職人です。そこをないがしろにするような金額では仕事が面白いはずがありません。
幸いにして私は取引先が多いので一条工務店をしなくてもよいですが、ほかの業種の方はこの厳しい時代になかなかやめられないと思います。
あなたが職人ならあまりにも低すぎる金額で家族をやしなえますか?それを促している一条工務店のやり方に賛成しますか?
海外のHRDから社員を工場大工って形で日本の現場へ派遣しだしたのが90年代の半ば位いだった様に思う。
現場の親方に工場大工をイタワッテ使ってくれ!叩いたりしたら
国際問題になるから・・(笑)
こんな達しが現場の監督から出ていたと記憶してます。
その後、HRDからプリカットされた材料がどんどん届くなる様になります。
天窓、煙突、窓枠・・・
フィリピンのカビテにるエコノミックゾーンの中にHRD他、数社の関連会社が工場を構え操業をしています。
工場の中には実際の家を建て、実験棟として研究開発もしているみたいです。そりゃ立派な設備ですよ!浜松にある実験棟で耐震設備等同じもの以上の設備です。
ここの品質問題は別として、一条は画期的な発想で在来建築の家を供給する
業社だと思います、立派ですよ。
実際の現場に従事する施工店は決して楽じゃないと思います。
そこそこ安くても仕事が継続してあればヨシと思わないとやってられないとか(T_T)
一条って見方向では何かと言われますが、面白い企業だと思いますよ。
会社は社員や顧客のために存続することも必要とされています。確かに法の目を掻い潜ったずるがしこいこととも見て取れますが、合法であることは裁判でも証明されています。
いくら有能な弁護士でも、黒は白になりえません。白になったのはそれなりの理由があったからです。
そもそも三方よしというのであれば、地産地消にこだわるべきでしょう。なぜしないか。海外で作るほうが安いからです。
物を海外で作るのはよくて、税金の安い国に納めるのが悪い理由はなぜでしょう。